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野球が好きすぎる女子インフラエンジニアのBlog

2年半勤めたメーカー系SIerを退職しました

この記事は #しがないラジオ Advent Calendar 9日目の記事です。

adventar.org

shiganai.org

昨日の担当はさっぴー川原さん。 数日前に特定派遣の退職エントリがすごいバズってましたね。

kawahara-ci.hatenablog.com

しがないラジオの正式名称は

SIerのSEがWeb系エンジニアに転職したら楽くて仕方がないラジオ

ということで、 SIerの退職エントリ的なアレを書きます。

わたしは2018年7月に、メーカー系SIerを退職しました。

そもそもメーカー系とは

SIerには大きく分けて3つあります。

  • ユーザー系
  • メーカー系
  • 独立系

わたしは新卒で、メーカー系のSIerに入社しました。

違いについては、この記事に詳しくまとまっています。

march-syukatsu.com

SIer志望理由

実はわたしは、大学4年の夏まで就活をしていませんでした。大学院に行くつもりだったからです。

しかし、その夏、

院試に落ちました。

どうする?いますぐ就活する?来年就活する?別大学の冬入試受ける?院浪する?

あまり考えずにわたしがだした答えは、

すぐに就活をはじめる

ことでした。 来年春からの進路を、早めに確定させたかった。

情報工学科だし、IT企業のエンジニアがいいんじゃないか?それならSEかな?

みたいな軽い考えで、IT業界のSE中心に選考を受け、内定を頂いたSIerに入社することにしたのです。

入社して

わたしの入社した会社はかなり大きく、典型的な日本の大企業でした。しっかり年功序列でした。

研修

新卒の同期は200人ほど。まとめて3ヶ月間研修を受けます。

研修のとき、「同期は大切。一生モノ。絆を深めておくように」と散々言われました。 同期でイベント企画して実行しろとも言われて実際にやりました。しかも飲み会オンリーはダメという縛りがあり、ボウリングやらカラオケやらを組み合わせたりしました。最後には小さなクルーズ船貸し切ったり。終わったら写真付きで報告書提出です。 ちなみに会社からやれと言われたものの、費用の補助などは一切ありませんでした。

今思えば、ある種の囲い込み・人材流出阻止だったのでしょう。 ただ、同期との仲の良さと会社への帰属意識は、完全に別物です。

配属

まず言っておきます。

大企業の配属はガチャです。

  • 勤務地
  • 仕事内容
  • 上司
  • 同僚
  • 残業時間
  • 忙しさ
  • 職種

基本的に、選べません。 配属面談である程度希望を聞かれはしますが、すべてが叶うなんて思ってはいけません。

縁もゆかりも無い土地に飛ばされる同期や、SE希望なのに営業などの別職種になる同期も一定数いました。

そして、

大手SIerの社員でも、SES的な働き方をさせられることがある。

わたしのいた会社は、

  • 自社開発
  • 親会社常駐
  • 客先常駐

いずれもある会社でした。

もちろん花形は自社開発なので、ホームページなどには自社開発案件がたくさん並んでいます。

そしてわたしの配属先は、客先常駐がメイン、たまに親会社案件(親会社に常駐)の部署でした。

しかも、もともと自社配属だったにもかかわらず、配属2日目に常駐を告げられました。

自社開発できる同期が羨ましかった。


親会社に常駐して「子会社のくせに」的な目で見られたりするのはよくあること。

常駐先の社員と常駐している社員で待遇が違ったり。

  • 客先では私用スマホを使ってはいけない
  • 常駐者は入館カードが共用。カードが足りなくなったらトイレに行くことも出来ない
  • 常駐者は客先にゴミを捨ててはならない

これでもごく一部です。

自分の部署も、まあアレでした。

  • 2月に現場に配属されたところ、年度末ということで経費が凍結され、ディスプレイを買ってもらえない
  • 若手はわたしと1年下の子だけ。残りは全員おじさん。(1年下の後輩もすぐに辞めた)
  • おじさん達からは「いまさら転職なんでできない諦めムード」が出ている
  • 残業代で稼ごうとするおじさん達
  • そのおかげで若手は先に帰りづらい
  • 仕事してないおじさんがいる
  • というか課長が仕事してない

たくさんありますが、文句垂れると愚痴になるのでやめておきます。

転職を決意した理由

  • 成長できないと感じた

配属されてもコーディングは一切やらない。

ただしスクショ芸人的な作業はしっかりある。

使う技術もレガシーなものばかり。 自社製品の知識はたくさん身につくけど、それじゃ社外に出たときの価値はない。

数年働き続けて待っているのは、予算管理や偉い人へのお伺いといったお仕事。

こんなのエンジニアじゃない。 わたしの思い描く将来像じゃない。

いまやりたいのは、もっと技術をつけること

  • 管理の杜撰さを見た

遅刻にはやたらめったら厳しい(電車遅延もアウト)くせに、残業には無頓着。

残業前提の工数管理。

部下の案件契約形態を把握していない。「準委任っぽいの」とかいっておいて実は請負でした、なんてこともありました。

管理職が管理できてない。

ここに日本の大企業の年功序列が色濃く出ているように感じました。

どんなに無能でも、長く在籍だけしていれば偉くなっていく。仕事はできなくても構わない。

こんな将来、わたしはいやだ。

そして、わたしは逃げるように、SIerを辞めました。

SIerで良かったこと

ここまで散々愚痴や不平不満のようなことを話してますが、良かったことだってあります。

  • 同期とのつながりができた

同期がとにかく多く、いっしょに研修を3ヶ月受けるので、同じクラスの(相性の合う)人とは仲良くなれました。

わたしは同期の中ではかなり早く退職しましたが、いまでも何人かとは繋がりがあります。遊んだり飲んだり。 たまに「俺も転職したい」みたいな相談を受けたりします。

  • プロジェクトの進め方を知れた

運良くプロジェクトの立ち上げ時期から本番稼働まで携われた案件がありました。

そこで立ち上げから受注、稼働までのひととおりの工程や進め方を知ることが出来たのは良かったと思っています。 常駐先は家から片道1時間半でしたが。

転職してみて

楽しくて仕方がない!!

新しい技術のキャッチアップ、エンジニア界隈とのつながり、アウトプット、どれもが楽しいです。

転職したてのころは、自分の知識のなさに愕然とすることも多かったです。

自分はなにもできないちっぽけなSEでしかなかった。 それに早めに気づけてよかった。

転職してからの話は、またの機会に書こうと思っています。

さいごに

SIerからwebに転職し、無事しがないライフを手に入れたということで…

来年

しがないラジオに出ます!!!

収録もだいぶ先、公開もだいぶ先ですが、公開された暁にはぜひお聴きくださいませ('ω')

明日はえびちきさんです。おたのしみに!